資金調達率:無期限先物の見えないコスト

無期限先物(パーペチュアル)には満期がないため、取引所は価格を現物市場に近づけておくための別の仕組みを必要とします。それがファンディング、つまりロングとショートのトレーダーの間で定期的に行われる支払いです。1日だけなら見過ごしがちですが、1か月見過ごすと高くつきます。
ファンディングの仕組み
無期限先物が現物より高く取引されていると、資金調達率はプラスになり、ロングがショートに支払います。現物より安く取引されていると、率はマイナスになり、ショートがロングに支払います。この支払いはトレーダー間でやり取りされるもので、取引所が受け取る手数料ではありません。
BinanceのUSDⓈ-M無期限先物では、ファンディングは標準で8時間ごと、UTCの00:00、08:00、16:00に交換されます。ボラティリティの高い相場では、より短い間隔に切り替わる契約もあります。他の取引所や契約では1時間、4時間、8時間の間隔が使われているため、取引前に契約の詳細を確認してください。
コストを計算する
支払額は、ポジションの想定元本に資金調達率を掛けたものです。証拠金やレバレッジでは変わりません。10,000 USDTのポジションなら、差し入れた証拠金が10,000でも1,000でも支払額は同じです。
説明用の例:10,000 USDTのロングを、資金調達率が8時間ごとに+0.01%のまま保有した場合。
- 1回あたり:10,000 × 0.01% = 1 USDT
- 1日あたり(3回):3 USDT
- 30日間:90 USDT。これはポジションの0.9%、レバレッジ10×での証拠金1,000 USDTの9%にあたります
資金調達率を読む
8時間あたり0.01%はよくある基準値です。Binanceでは、標準の金利部分だけで1日0.03%になります。ファンディングがそれを大きく上回ると、ロング側が混み合っており、ポジションを維持するために高い対価を払っている状態です。大きくマイナスのファンディングはその逆を意味します。
極端なファンディングは、短期的な天井や底の近くで現れることがよくあります。混み合ったポジションほど、スクイーズ(踏み上げや投げ)に巻き込まれやすいからです。これは市場心理の指標であり、タイミングのシグナルではありません。
実践のルール
- ファンディングをトレードのコストに含める。数日保有するつもりのポジションを建てる前に、手数料と並べて計算します。
- ファンディングは想定元本に対してかかるため、高いレバレッジでは証拠金に対する割合が大きくなります。
- 現物にファンディングはありません。数週間から数か月保有するなら、無期限先物より現物のほうが安く済むことがあります。
学習目的の情報であり、投資助言ではありません。レバレッジ取引や先物取引では、証拠金を超える損失が出る可能性があります。すべての例は説明用です。
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